月曜日、荒天対応
火曜日、催事対応
水曜日、疫病対応
木曜日、荒天対応
金曜日、書類訂正でブチギレ
「何を書いてあるのかわかりません、あえてですか?」
「わざとじゃないんだよ」
寄り道をして、割高のアルコールをコンビニで買う、冷たい炭酸でも飲まないとやっていられない。レジに並ぶと、ちょうど入店してきた4月の途中に入社してきた若い女と目が合う。
「あっ」
そう声を出して目を逸らされる。傷つく。
どうして傷つかなきゃいけないのか、なかったことにされた私が。
繊細すぎる。生きるのが下手すぎる。
高圧的にこちらから大きい、というかでかい声で挨拶でもしてやればよかった。
もやもや、生ぬるい不愉快な気持ち、なかったことにされることなんて、人生で数え切れないほどある。
「存在感がないからわからなかった」
「何を言ってるのか聞こえません」
薄ら笑いの含んだ、一旦存在しないことにしたのに、存在していることにした、ものへの批判。
そう言う側の気持ち、なのかもしれない、彼女は。順風満帆な人生。ひとつも憧れない。
もういい、内線ひとつも取らないのに、取れないのにいい身分だな!と勝手に低評価をして割り切る。
これだから最近の若い人は、とか、やってらんないとか、そう、ひとりごちて。
私が一等厄介なのかも。ね、と。
***
以下、嘘日記
燃え尽きたか、猛暑で弱ったか、とにかく気分が晴れない。
節電だかなんだか知らないけど職場の冷房がすぐに切られる。寒い人がいるらしい。換気で開けた窓も閉める輩がいて、不快指数が毎日ものすごく高い。
決して涼しい地域ではない、むしろ全国の猛暑ランキングにはいるのに、どうしてーー?
嫌だ嫌だ、頭痛と吐き気とぐらぐらする視界でこれは毎日熱中症なのでは?
「会社でこのフロアだけ、あったかいですね(嫌味)」
「なんかそうなんだよね」
「まあ、冷房がついてませんからね(問題提起)」
「そうなの!?」
どうして私が問題提起をしなくてはならないのか、不愉快指数が高まり、高まって、もう限界。
傷ついてます、私は。ひとつひとつが積み重なって、本当は冷房のことなんてどうでもいいんです、勝手に温度下げるし。
でも一回限界になると自分でも気持ちが制御できない。やり過ごせない。割り切ったふりをして、極端に面倒くさい方向に物事を持っていく、勝手に。
健康診断があるとか、もう関係ない。可視化しないと、傷ついた気持ちはどこにも行かない。
びびび、と音がして、熱を感じて、
***
知ったふうな口を聞かれるのが嫌だ。
同情も批判もいらない、興味も持たないで、だって手っ取り早いストレス解消だから、痛いよね、でもね、
言葉をたくさん用意していた。
けど何も言わなかった。それでよかった。
余計なものは、明日が来る前に飲み込んで、全部。